都留文科大学学報(第145号)
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 大学院を修了する皆さん、おめでとうございます。志をつらぬいた皆さんを送り出すことを心から嬉しく思う一方、別れに一抹の寂しさも感じます。長い方だと六年もの月日を共有したのですね。一緒に論文を読み、調査や実践の場を共有し、新しい発見に驚き、進まない研究に悩み、突き当たった困難を乗り越え成果を出したときの喜び。これら一つひとつの場面が、まるで昨日のことの様に鮮明に思い浮かびます。それにつけても、自分は本当に皆さんの学びのお手伝いができたのか、ここでの学びが未来を照らす一助になったかと考えないことはありません。 明日から皆さんはここで得た知識と勇気をもって新しい舞台へと踏み出すことになります。みなさんの学びの場であった大学・大学院は多くの人々との思いや負担によって成り立つ組織です。ここで得た知識は、あなた一人のものではありません。あなたのことを支えてくれた有名・無名の数々の人々の思いに応え、ここで得た高い志に裏打ちされた高度の知識や技術を生かし新たな場でもご活躍ください。 最後に教育学を学ぶ者の一人として皆さんに次の言葉を送ります。 「教えるとは希望を語ること、学ぶことは誠実を胸に刻むこと」。 教師に限らず知識や経験を後輩に伝えることは今後多くなると思います。その時、相手と真摯に向き合い、認め合い、相手の成長に未来を託すことができる、そういう人になってください。修了するみなさんへ大学院文学研究科臨床教育実践学専攻教授 廣田 健9都留文科大学報 第145号

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