都留文科大学学報(第145号)
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特集新型コロナ禍における大学の対応(連載) 令和2年(2020年)2月より日本でも感染が広がった新型コロナウイルス(COVID-19)の流行により、日本国内の大学においても入試、新学期開始などに大きな影響と変化が起こった。都留文科大学においても、3月よりさまざまな対応が断続的に起こっている。都留文科大学学報は大学の記録誌としての性格をもち、後世に対して「都留文科大学」を伝える役割がある。今事態は推移している中ではあるが、新型コロナウイルスへの対応を後日振り返るための記録として、特集を組みたいと思う。新興感染症の流行は長ければ数年にわたるもの(スペイン風邪では2年~3年)であり、本特集は著者を変えて今後断続的に報告をおこないたい。新型コロナ禍における就職支援副学長(学術・研究担当)キャリア支援センター長  田中昌弥 新型コロナウイルスの国内での感染が問題になったのは昨年の2月中旬頃でした。そして、下旬には、マスク不足とともに、海外の感染状況を受けて業績が悪化した企業の採用内定取り消しがインターネット上で話題になり始めます。それへの対応策として文部科学省は、3月13日、主要経済団体に対し、2019年度卒業生の内定取り消しの防止と、2020年度卒業生向けに「インターネットをはじめとした多様な通信手段を活用した企業説明会」を実施するよう要請しました(「新型コロナウイルス感染症への対応を踏まえた2020年度卒業・修了予定者等の就職・採用活動及び2019年度卒業・修了予定等の内定者への特段の配慮に関する要請について(周知)」)。 この時期、本学は、前号で杉本副学長も書かれたように、執行部の入れ替えのタイミングにあたっており、当時の執行部と、われわれ次期執行部予定者との間には、コロナ対策の認識において大きな隔たりがありました。わたしは2月末頃から当時の常任理事会メンバーに、現・次期執行部で合同対策委員会を設置し、大学間の取り合いが始まると入手が困難になる遠隔授業用のICT機器の確保や施設の整備、学生用マスクの調達などの手を迅速に打っていくべきだと進言していましたが、聞き入れられませんでした。有事に際して柔軟な組織的対応ができなかったことは反省点として記憶すべきだと思います。342021年3月10日(水)

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