ブックタイトル富士道を歩く会 2012~2014の旅録

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富士道を歩く会 2012~2014の旅録

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概要

富士道を歩く会 2012~2014の旅録

雨上がりの東桂をゆく見ている。私たちが目視している風景とは往々にして時間の奥行きが違うのだ。その差異に気がつくときは時代の変遷を記録する絶好の機会。書きもらすまいとメモを続ける。空模様を気にしながら柄ひ杓しゃく流ながれ川かわへと降り、落差30mほどの太郎滝次郎滝を仰ぐ。引き返して郡内地方では数が少ないという双体道祖神を確認。この道祖神の周辺に着くころには雨が本降りとなり、耕雲院というお寺で雨宿りをさせてもらった。大粒の通り雨はほどなくしてやみ、一路、東桂の宝鏡寺を目指す。遠く三ツ峠にはゆっくりとした霞の流れがあり、雲の切れ間から陽ざしが差し込んで田園地帯を明るく照らしている。吉田方面からの風は植えられたばかりの稲を涼しげに揺らし、水面をなでるように吹きぬけていった。その光景が忘れられない。近い未来にはすっかり変わっているかもしれない地域のいまの姿。急ぎ足で移り変わっていくその時その一瞬に見られる風景を大切にしたいと思った。31富士道を歩く会