ブックタイトルフィールド・ノート no.82 Aug.2014

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フィールド・ノート no.82 Aug.2014

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フィールド・ノート no.82 Aug.2014

no. 82 Aug. 2014 42発見や思いや考えたことが自己満足で終わらずに、多くの人と共有できるということだ。一人で書くのではなく、会でいろいろな人たちと詩を書くことは、切磋琢磨することになるのだと先生はおっしゃった。「学生さんなんか見てるとわかる。どんどん上手になっていく。上手って、核心に触れてくる。はじめはあることを書いてるだけだけど、その本質に迫れるようになってる」。ほかの人の詩から自分にはない感性や物の見かたを学んだり、仲間と競い合ったり。そうして詩を書いていくことで、ふだん見逃してしまうことや何気なく過ごしているだけでは気づけないようなことを見つけられるそう。詩を書くことは本質を追究することなのだ、と先生はおっしゃる。「見るときは比較的上の面を見るわけ。上層をね。見えるところを。だけど、見えるところの向こうに潜んでいるものがあるんだっていうぐらい。書きながら出てくるんだ。だから詩を書くっていうことはそこが違うの。本質を追究してるの」。この言葉は的確じゃないな、と推敲を重ね、何度も書き直しているうちに本質が見えてくるそうだ。けれど、「見えるところの向こう側」にたどり着くのは決して簡単なことではないそうで、「一つの詩を書くのにね、何枚書き直すかわからない」と難しそうに先生はおっしゃった。言葉一つ選ぶことにも何度も考え直し、それを積み重ねてやっと一つの詩が完成するのだ。本質を追究する先生が新しく書いた詩を音読してくださった。今度発行する詩友会の詩誌に載せるものだそう。ふだんの何気ない会話で言ったことのなかで、本当に自分が思ったことをそのまま言ったことは何回あっただろう。当たり障りのない、適当な言葉ばかり使ってきたのではないか。そんなことを考えさせられる詩だった。「やっぱり書くときって、言葉に対峙してね。真剣に本質的なもの探そうとするよね。だから見えるものの奥の見えないものを表現してくのね。それどういうふうにしたらいいかってのはね、難しいよね」。そうおっしゃった先生は少し困ったような表情をしていたけれど、すぐに「でも大変大変って言ってさ、(気分が)下がってたらなにもできないから」と小学校6年生のころ遠藤先生が使っていた国語のノートノートは茶封筒のような袋に入っていた。ところどころテープで補修されている