ブックタイトルフィールド・ノート no.82 Aug.2014

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フィールド・ノート no.82 Aug.2014

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フィールド・ノート no.82 Aug.2014

35いう市民団体が発足していた。小口さんはそのなかの一つの部門としてうら山観察会をつくり、自然観察会をおこなってきた。観察会に対する思い小口さんには、観察会をおこなうときに決めているルールがある。一つが、安全管理の徹底だ。なにか事故でも起こってしまったら、それまでの観察会としての活動がだいなしになってしまうかもしれない。そんなことにならないために、森のなかに入るさいの事前の学習にも力を入れ、やってはいけないことなどの注意を怠らないようにしている。そしてもう一つが、自然との適度な距離を保つことだ。木の実をひろったり花を摘んだりするような経験はたくさんさせてあげたい。けれど、なかには希少なものもある。その場所の環境のバランスを崩すことがないように注意しているのだ。難しいところなんだよね、と穏やかな表情ながらも真剣な口調で話してくださった。観察会をしていてやりがいを感じるのはどんなときかお聞きしてみる。一番は、やはり子どもたちの素直な反応だと言う。喜んでくれたり、くり返し観察会に来てくれたりするのが本当に嬉しいですねと心から嬉しそうにおっしゃっていた。じっさいに出会うこと小口さんには目標がある。もっと準備をしっかりして、もっとよい内容の観察会をすることだ。「そうすればもっともっと都留のうら山の面白さっていうものを伝えることができる」「いい観察会をすれば自然に参加者は増えるはずだから。都留のまちは身近に自然がたホタルの観察会。出発する前に子どもたちの前で森に住む生きものたちの話をするくさんあり、観察会をするにはよい場所だし、これまでの蓄積を活かしてやっていけたらいいかな」。笑って、そう話してくださった。学生時代や観察会の話をしているとき、小口さんは目尻にしわを寄せてにこにこと少年のように笑っていた。小口さん自身が、子どもたちとの観察会を心から楽しんでいる証拠だと思う。じっさいに出会うこと。自分の目で見ること。その驚きや感動を子どもたちに伝えたい。その思いをもち続けて今まで観察会を続けてきた小口さんは、とても生きいきとして見える。かっこいい。素直にそう思うのは、私が将来していきたいと考えていることと、小口さんのなさっている活動に重なっている部分があるからかもしれない。ホタルの観察会での小口さんの笑顔をもう一度思い浮かべてみる。参加した子どもたちの嬉々とした表情には楽しくてしかたがないという気持ちがそのまま表れているようだ。小口さんが伝えたかったうら山の面白さをしっかりと感じ取っている。小口さんの笑顔はそう実感しているからこそのものなのだと思った。