ブックタイトルフィールド・ノート no.82 Aug.2014

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フィールド・ノート no.82 Aug.2014

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フィールド・ノート no.82 Aug.2014

13①夕方、ねぐらに向かうカラス類②電線に止まるツバメの群れ③キンクロハジロとホシハジロ④昼間、地上で採食をするスズメ⑤タラノキの実を食べるムクドリ右ページの写真:桂川の上空を飛ぶカワウれた場合も、数が多いほど自身が捕食される確率は低くなります。また、山のなかに点在しているであろう食物の多い場所も、混群で行動をしていると発見しやすくなります。夜だけ大きな群れになる種類の鳥もいます。スズメやムクドリ、ハクセキレイやカラス類がそれです。これらの鳥は冬のあいだ、ねぐらに集まって夜を過ごすため、夕闇が迫るころ、ねぐらに三々五々集まります。ねぐらの場所は街路樹や竹やぶだったり、橋桁や電線だったりと種類によって異なっています。繁殖を終えたツバメや幼鳥は、河川敷やアシ原、電線などをねぐらにします。共通しているのは、安全に夜を過ごせる場所であること。夜が明けると各々飛び立ち、昼間は単独か小群で過ごします。群れで夜を過ごすのは、混群のときと同様に捕食者対策でしょう。また、ねぐらは情報センターの役割を担っているという考えかたもあります。たとえば、前日に食物のたくさんある場所を見つけた個体は、翌朝すぐにそこへ向かうと思われます。あまり食物を取れなかった個体は、そうした鳥について行くことで、労せず食物にありつけます。それから、多くの個体がいると繁殖相手を見つけやすくなることも利点のひとつかもしれません。群れのざわめき8月になると、スズメの群れが街路樹でねぐらをとるようになります。本学では毎年、イチョウやケヤキがスズメのねぐらになっています。夕方、これらの木にはスズメがばらばらと集まり、最終的にその数は数百羽にのぼります。多くの個体が集まり、鳴き声を出していますから、ねぐらの下では人は会話もできないほどです。この喧騒がぴたりと止むとき、スズメのねぐら入りは終わります。スズメのねぐらには、どういう個体が集まって来ているのでしょうか。家族の集まりなのか、同じ世代の集団なのか?これらが混在したものであるなら、その割合が気になるところです。ねぐらの下にはスズメの風切羽が多数落ちていますので、この羽を拾い集めることで、どんな個体が集まっているのかを推定できるかもしれません。なお、新潟県上越地方でおこなわれたハシボソガラスの春のねぐら調査によると、ほとんどが若い個体だったそうです。つまり、春のねぐらには繁殖できない(しない)個体が集まっているといえそうです。時期によって、種によって群れの構成員は変わるようです。①②④⑤③