ブックタイトルフィールド・ノート no.81 Jun.2014

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フィールド・ノート no.81 Jun.2014

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フィールド・ノート no.81 Jun.2014

33 私は側溝を見ると、小学生のころ生きものを捕まえて遊んだことを思い出す。そのことが懐かしくてほっとしたり、生きものがいるか気になりわくわくしたりする。 5月5日、普門寺の近くにある側溝を見た。深さと幅は40㎝、水かさは20㎝くらい。水面にはV字の模様。水が光を受けて輝いている。この側溝に生きものはいなかった。代わりに素敵な景色を見つけた。この側溝の周りにはテニスコート5面分くらいの広さに田んぼと畑がある。田植えが済んだ田んぼと、耕された畑だ。側溝はその真ん中にあるので、この3つを同時に見ることができる。水の輝き、田んぼと畑の茶色、緑色が組み合わさって、とても落ち着いた雰囲気を醸していた。 水がきらきらしていたり、周りの景色と馴染んでまた別の景色になったりと、見ていて飽きない側溝だった。今度は生きものがいそうな側溝を探そうと思う。南條新(初等教育学科1年)=文・写真都留の側溝散歩道頑張る桜うぐいすホールへ向かう沿道に咲く八重桜は美しい姿で私を迎えてくれたなんでもない道路も、目線を変えると気持ちのよい散歩道になる この春、私は都留に来て初めて「八重桜」という桜の名前を知った。今までもよく目にしていて「綺麗だな」と思っていた桜だったので、名前を知ることができて嬉しかった。 同時に悲しいことも知った。一般的にいう八重桜とは観賞用に改良された品種なのだそう。濃いピンク色の花びらをたくさん付け迫力はあるが、その多くの花びらを付けるために、改良されていない桜以上のエネルギーを必要としているそうだ。私たちに綺麗な姿を見せるため辛い思いをしているのかと思うと私は寂しくなった。それから桜の姿も辛そうに見えるようになってしまった。 私が来年この桜を見たとき、何を思って、どんな姿を見ることができるだろうか。頑張っているのだから晴れやかな姿を見たい。そう考えたとき、来年は私の知らなかったこの桜の見えない頑張りを心に留めて、誇らしげな姿を感じることができたらと思った。小俣渓和( 社会学科1年)=文・写真普門寺の近くにある側溝。水が奥からまっすぐ流れている 私は散歩をすることが好きだ。都留のまちを歩くときも、この道はどこに繋がっているのだろうと想像するわくわく感を頼りに足を進めた。そんなふうにして見つけた散歩道は、国道139号線沿いを十日市場のほうへ歩き桂川を渡って一本、道を右に入ったところにあった。車はほとんど通らず、道の片側には低い石垣が続いている。脇を流れる水には魚が泳いでいた。その道をさらに進むと小さな雑木林に行き着く。風が吹くたびに木漏れ日がきらきら動き、そのなかにベンチが一つぽつんと置かれている。そののんびりとした雰囲気が気持ちよくて、思わずわーっと声が出そうになった。  気ままに歩いていて、自分のお気に入りの場所に思いがけず出会えたときの喜びは散歩の醍醐味と言える。これからもたくさんの散歩道を自分の足で歩きながら見つけていきたい。長尾泉( 初等教育学科1年) =文・写真