ブックタイトルフィールド・ノート no.81 Jun.2014

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フィールド・ノート no.81 Jun.2014

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フィールド・ノート no.81 Jun.2014

no. 81 Jun. 2014 32 4月19日、健康診断のために、本学4号館前に友人と並んでいたときのことだ。私は近くの花壇の土が何ヵ所か盛り上がっているのを見つけた。私はなんだろうと思いながらも、隣で友人が退屈そうにしていたので、「ここにはモグラが住んでいるんだよ」と、でたらめを言って笑わせた。 数日後、授業で山のなかを歩き、そこでモグラの通り道を見つけた。先生は「モグラは人間に嫌われがちだが、下の土を上へ出す大切な役割を果たしている」と教えてくれた。そして、「4号館前にモグラ塚ができているので、今度見てみてね」と続けた。私は友人と顔を見合わせ、得意げな顔をしてみせた。 今は草が生い茂っていて見えにくくなっているが、私は4号館前を通るたび、ここで生きようと決めたモグラが、春から都留で一人暮らしを始めた自分と重なり、勇気付けられているのだ。今村遥香(社会学科1年)=文・写真 初めて富士急行線を利用したとき列車は時刻通りに発車しなかった。遅れてきた人を待っていたからだ。そして動き出した列車のなかで切符を買い始めた。周囲の人はそうでもなかったけれども、このことは私にとっては大きな驚きだった。 今は多くの人に合わせるのが一番だと思わされることが多い。選挙とか視聴率とかは多数決によって決まっているし、ランキングの番組が流行していることからもそう思う。そのなかで時間通りにきた人たちよりも遅れてきた数人が優先されたのは衝撃的なことだったのだ。けれど、それだけが心動かされた理由ではないと思う。 私は、あの列車でのようすが違った考えを提示してくれたのだと思っている。なんでも多数決で決める必要はないし、たまにはそんなルール抜きでもいいじゃないかと。あのときの情景を思い返すとそんなふうに感じる。高橋未瑠来(社会学科1年)=文・写真つるちらり今年度、私たちは『フィールド・ノート』編集部に仲間入りしました。まだ都留に来て間もない私たちを出迎えてくれた都留の人々や景色、生きもの。ふと目を向けてみたときそこには私たちにとってそれぞれの新しい出会いがありました。初めての都留で出会えた驚き、わくわく。そのなかから、私たちが興味をもったこと、発見したことを伝えます。車内で切符が買える電車大学に住むモグラモグラ塚は芝生ではなく、地面が柔らかいところに40 個近くあった本学の最寄り駅となる富士急行線の都留文科大学前駅