ブックタイトルフィールド・ノート no.81 Jun.2014

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フィールド・ノート no.81 Jun.2014

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フィールド・ノート no.81 Jun.2014

11ティックの暮らしに慣れて健康を取り戻していく姿を見ることだとおっしゃった。山口さんの利枝さんへの愛情は、多くの人の健康を願うものへと形が変わり、ほしのさと工房は続いていた。愛情が成す挑戦 お店をはじめるという行動、私はこれこそが山口さんの挑戦だと思った。けれど、挑戦といっても、果敢に向かっていくといったものではなく、山口さんの挑戦はあたたかくおだやかな気持ちで向かう挑戦だった。そういう気持ちで向かえる理由のひとつに、「山口さんは、お店をはじめることを挑戦と思っていなかった」ということがあるだろう。お店をはじめる決断を、大きな一歩と思うのではなく、自然と心に決めているように見えたのだ。なぜこんなにもあっさりと決断できてしまうのだろう。それは、いつでも山口さんの行動源が、利枝さんへの強い愛情だったからだ。娘の人生がよりよくなるように。そう思えば、お店をはじめることは、山口さんにとってごく当たり前のことだったのだろう。山口さんは挑戦しようと行動したのではない。利枝さんのためにしてきた行動が、いつのまにか挑戦になっていたのだ。娘さんへの強い愛情を目で見える形にしたもの。それが「パンのいえ ほしのさと工房」だったのだ。挑戦というと、すごく大きなことをしていて、ましてやそれを成し遂げるなんて、自分には到底できないことだと思っていた。「挑戦者」になれるのは私ではない誰かほかの人だと思っていたのだ。けれど、山口さんに出会って、自分では大きなことをしているつもりがなくても、周りから見れば挑戦しているように見えていることがあるかもしれないと思えた。辛くなったとき、もしかして今の私って挑戦者なのかな、傲慢な気もするけれどそうやって自分を励ましてみる。そう思うと私は、山口さんに少し近づけた気がして、もうちょっとだけがんばってみようと思えるのだ。※動物性の食物を摂らずに自然農法の穀物や野菜、海藻を中心とした食事を摂ることで、体を健康にしようとする考えかた。右:店内はマクロビオティックを意識した食品が並ぶ左上:利枝さんの字をイメージしてつくられた看板左下:ほしのさと工房おすすめの塩あんぱん